桜🌸も見ごろはあっという間に過ぎ、昼間は半袖でも歩ける夏日🌞となりました。
お出かけしたくなる季節ですね~
密を避けながら、美術館などはいかがでしょうか。港区には、たくさんの美術館があります。
コロナ禍で、ほとんどの美術館で完全予約制となっているため、
人が少なくて以前より作品をじっくり鑑賞できるような気がします。
美術館に行くのは大好きで、よく出かけるのですが、
並んでいる作品の前で、純粋に楽しめているのかというのは、いつも疑問でした。
作品の横にある説明文を読んでいる時間が長いような・・・
そんなときに出会ったのがこの本です。
著者の末永幸歩さんは、国公立の中学・高校で美術科の教師をされている方です。
末永先生の授業を受けるという形式で読み進められます。
美術の先生というと、おしゃれでちょっと影のある感じといいますか・・・
他の教科の先生とは違う雰囲気の方が多かったような気がします。
末永先生は、理論的で、親しみやすくて楽しい先生です。
美術を苦手になる人が多くなる分岐点が13歳!とのことで、
小学生の時は好きだった「図工」が、
中学生になって「美術」となった途端に嫌いになるという統計が載っています。
確かに、図工は楽しかったけど、美術の時間は美術史の暗記などで、つまらなかったような気がします。
末永先生は、そんな美術が苦手なまま大人になった人に、
楽しく美術鑑賞ができるようになったり、
アート思考、つまり「自分の独自のものの味方、考え方」ができるようになるように導いてくれます。
美術館で作品を観るよりも説明文を読んでしまうのは・・・・
作品への理解の正解を探すあまりのこと。そもそも正解しようとしていることが、よくないそうです💦
以前パリのピカソ美術館を訪れた際のこと、
小学生らしき20名ほどが作品の前に座り、先生が何かを質問すると
我先に手を挙げて、発言しているのを見たことがあります。
「芸術の都の子供たちは違うな~」と感心しました。
芸術に対して好きなことを言って楽しむという教育が、幼少の頃からなされているということでしょうか。
本の中でパブロ・ピカソの言葉が紹介されています。
「すべての子どもはアーティストである。問題なのは、どうすれば大人になったときにもアーティストのままでいられるかだ」
ネットの情報やインフルエンサーの言葉に躍らせれず、
自分の目で見て考える力をつけ、「自分だけの答え」を見つけたい方、
ぜひ末永先生の授業を受けてみてください。
空子
『13歳からのアート思考』
著 者:末永幸歩
発行所:ダイヤモンド社
2021年3月31日