この本に書かれていることを一言で表せば、まさに副題、
「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る」
につきる。
これを自分なりに解釈すると、「数字ほど真実を表すものはないし、数字ほど他人を説得できるツールはない」ということになる。ロスリングの主張に通じるのだが、数字で示さないと人は「思い込みから判断を誤る」からだ。
本書から学ぶ直接的なことは、「世界(の状態)を正しく知ろう」ということになるのであるが、、
興味深い事実は、知識層・教養の高い人ほど『(三択の)正解率が低い』ということではないだろうか?
ここで、著者が示している「10の思い込み」を紹介させて欲しい。
・分断本能(物事を白か黒か等分けて考えたがりやすい)
・ネガティブ本能(ポジティブなことよりネガティブなものに反応しやすい)
・直線本能(ひとたび傾向が見られると、その後もその傾向が続くと考えやすい)
・恐怖本能(ネガティブ本能に近いが、危険性に対して過大評価しやすい)
・過大視本能(目の前の(今ある数字)ものを重要視しやすい)
・パターン化本能(物事を理解するのにパターン化しやすい)
・宿命本能(物事はあらかじめ決まっているとすることで捉えやすい)
・単純化本能(物事を単純化した方が理解しやすい)
・犯人探し本能(悪者を見つけ、その悪者を排除するという解決策をとりやすい)
・焦り本能(問題解決にすぐに着手したい、しないといけないと思いやすい)
この10の思い込みを並べてみると、確かに、「かつて」勉強した人が、その勉強した内容をアップデートしていないとすれば「陥りやすい」のが理解できる。
そして、この事が本書をビジネス書として評価するに値することそのものではないかと思えるのは、
・経験や知識は、
・常にアップデートをしないと、
・思い込みにより誤った現状認識をしてしまう。
だから、
・それは自分自身だけでなく周りの人も同じなので、思い込んでしまっている人を説得・理解させるためには、
・数値データを見せるのが一番よい
ということであろう。いやいや、まさに仕事の基本みたいな話ですよね(^^)
という訳で、虎次郎は、社会人経験を積んで仕事にも自信を持ち始めた30代の方々には是非本書を手にとって貰いたいと思います。
10の思い込みを知っておけば、社内外でも相手がなぜそのように考えるのか?が見えて来るかも!!
「ファクトフルネス 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」
ハンス・ロスリング オーラ・ロスリング 他著 日経BP社
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ツイート @aozora26242019年11月20日