現在進行中の「山手線新駅」「田町駅東口」「浜松町駅の貿易センタービル」等、再開発が活発な東京都港区ですが、今回のオフィスマガジンでは、意外と知られていない『日比谷線新駅』をご紹介させていただきます。
日比谷新駅の場所は「虎ノ門ヒルズ」にほぼ隣接の桜田通り沿いに設置され、完成は東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年までに”供給開始”予定です。
現在、日中も夜間も大規模な工事の真っ最中です。
~日比谷線の概要~
1961年に「南千住駅」から「仲御徒町駅」間の3.7kmで開業。その後、1964年の前回の東京オリンピックに合わせて全線開通。
現在は「北千住駅」から「中目黒駅」の20.3kmを所要時間43分で移動でき、平日のラッシュ時間帯は2分間隔、日中でも5分間隔の高頻度で運行しています。
「北千住駅」からは「東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)」と直通運転され、埼玉県久喜市にある「日光線南栗橋駅」まで行くことができ、反対の「中目黒駅」は、以前は「東急東横線」と直通運転されていましたが、2013年の東横線と「副都心線」との直通運転開始のタイミングで、東横線と日比谷線の乗り入れは廃止されています。
~虎ノ門新駅の概要~
日比谷線新駅の場所は東京都港区虎ノ門一丁目22番地 。「霞が関駅」と「神谷町駅」の間に新設され、「霞が関駅」から約800m、「神谷町駅」から約500mの場所です。銀座線の「銀座線の虎ノ門駅」からは300m~400mほどの虎ノ門ヒルズ寄りの場所に設置され、地下の連絡通路で直結になる予定です。
現在の日比谷線のトンネルに駅を増設することになり、相対式(真ん中に地下鉄・両サイドホーム)で、駅の長さは147mとなります。供給開始時は地下1階に改札を設置して、最終完成時には地下2階に改札が変更される予定です。
~新駅完成の全体スケジュール~
1957年 5月 「日比谷線建設計画」
※この時に「虎ノ門駅」を設けて銀座線と乗換できる駅にする計画だったが、見送られた。
2014年 9月 東京都「日比谷線虎ノ門新駅設置構想」公表
2014年10月 東京メトロ・都市再生機構・東京都が正式に発表
2016年 2月 起工式(工事着工)
2020年 供給開始予定
2022年 最終完成予定
~新駅周辺の開発について~
①新駅の真上に高さ約265m「虎ノ門ヒルズステーションタワー」が2022年に竣工予定。
虎ノ門ヒルズの西側に建設されます。虎ノ門ヒルズの高さが256mですので、ほぼ同規模のビルとなります。
高層階にビジネス(交流)発信拠点、中・高層階に事務所、低層階にホテルや商業施設が整備され、延床面積237,000㎡、地上49階、地下4階です。
②虎ノ門ヒルズ北側に地上36階建て「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」が2019年に竣工予定。
基本的には、オフィス主体の超高層ビルです。延床面積は、約173,000㎡で、その内部に約94,000㎡の大規模なオフィスと、約6,300㎡の商業施設が設置される予定です。
日比谷線新駅や銀座線虎ノ門駅とも連結されます。4階には大企業とベンチャー企業の交流拠点が整備され、起業家や大企業のエグゼクティブが集うサロンや、イベントスペース等が設けられるそうです。
サロンイメージ
③虎ノ門ヒルズ南側に地上54階建て「虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー」が2019年に竣工予定。
地上54階地下4階建ての超高層マンションで、高さは215.25m(最高221.55m)と、完成時点では日本一の高さになる可能性があるそうです。
総戸数約550戸が予定され、森ビルの高級住宅ブランド「MORI LIVING」シリーズの最高峰となる住宅の他、会員制のヒルズスパも併設されます。住宅以外ににも低層階に「店舗」「子育て支援施設」が等が設置される予定です。
スパイメージ
④大規模な「バスターミナル」が設置予定。
先ほど「①」でご紹介した虎ノ門ヒルズビジネスタワーの1階に都心と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)や、空港リムジンバスが発着できるバスターミナルも設置されます。
開発主体の森ビルは「世界と都心をつなぐ東京の玄関口として機能させる」というコンセプトで、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時には、各会場を結ぶ拠点になるそうです。
現在「日比谷線新駅」以外にも、大規模な再開発が行われ、大注目の虎ノ門エリアです。今までの虎ノ門ヒルズ周辺は、駅からの距離もあり少し不便な印象をお持ちの方もいるかと思います。しかしこれからの虎ノ門エリアは、様々なビジネスが集まり、創られていくと感じました。この機会に虎門エリアへの移転をご検討されてみてはいかがでしょうか?
(青太郎)
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2018年10月29日